
ネイリストの副業の種類
まずは、ネイルに携わる副業はどのようなものがあるのかを見ていきましょう。主に次の4つのような形で、ネイリストとして副業をしていくことができます。
●自宅サロンを作る
自宅サロンとは、その名の通り自宅にお客さんを迎え入れ、自宅で施術をすることです。外部にお店を持つには相応の初期費用と維持費が必要ですが、自宅であればそうしたコストは不要になります。職場が自宅であれば、本業と副業の両立もやりやすくなるでしょう。
ただし、お客さんが過ごしやすい空間を演出することが必要ですので、家具などは改めて揃え直す必要がある場合もあります。
●出張ネイルで稼ぐ
自宅サロンとは逆に、お客さんのもとに行って施術を行うことを出張ネイルと言います。個人の家や、美容院やカフェなどの店舗、イベントなどに出店してそこで施術を行います。サロンを用意する必要はなく、ネイル道具さえ揃えればいいので、コストは格段に安くなるのが魅力だと言えるでしょう。
●ネイルチップを販売する
ネイルチップとは付け爪のことです。今、ネットオークションやフリマアプリなどでは個人が作ったネイルチップが数多く販売されています。そこで、ネイルチップを作り、販売することで収入を得るのです。
ネイルチップの販売額はまちまちですが、材料費や発送にかかる経費などのことも考えると、1セット1000円ほどでは販売したいところです。また、ネイルチップを個人販売している人は多くいるため、売れるようになるにはオリジナリティが求められます。
●講師として教える
最近はネイルサロンを学ぶ学校などもできてきていますので、そうしたところで講師として技術や心構えを教える講師として働くという副業もあります。講師になるのであれば、相応の技術や経験が求められますが、うまくいけば多くの学校などで掛け持ちをして収入をアップさせることも望めます。
ネイリストの副業のメリット
ネイリストを副業にすることは、2つのメリットがあります。
●収入を増やせる
当然ながら、ネイリストとして副業をすると収入を増やすことができます。本業が別の仕事の方の場合は本業の収入に加えてネイリストとしての収入を得られますし、普段からネイリストとして働く傍らで上述したような副業をこなすことは、収入だけではなく、スキルアップや新規顧客の獲得などにもつなげることができます。
●独立前の練習になる
また、将来的に独立して自分のサロンなどを持ちたい方にとっては、こうした副業をすることでスキルアップの機会を得ることになりますし、資金や将来の顧客獲得のためにも有効です。
ネイリストの副業のデメリット
一方、ネイリストを副業とすることには、デメリットもあります。
●集客が大変
副業でネイリストをしているうちは、なかなか集客をすることができません。はじめのうちは友人や知人を相手にしたり、その知り合いを紹介してもらったり、あるいはSNSなどを上手く活用していく必要があるでしょう。集客に労力を割くことになると、本業に差し障りが出たり、思うような収入を得られないといったことがあります。
●精神的な疲労
ネイリストには、技術だけではなく、お客さんと1対1で会話をするコミュニケーション能力も求められます。そのため、自宅サロンや出張ネイルなどで実際にお客さんに施術をする場合、話が思わぬ方向に逸れて精神的な疲労を感じてしまうこともあります。また、対人でコミュニケーションをする必要のないネイルチップ販売も、思わぬクレームが届くこともあるなど、ネイリストという仕事は、何かと対人トラブルに振り回されてしまうことがあるのです。
ネイリストの副業を行うリスク
さらに、ネイリストという仕事を副業で行うことにはリスクもあります。
●本業に支障をきたすリスク
ネイリストは座ってできる仕事ですが、長時間同じ姿勢であったり、細かい作業をする必要があるため、体力が求められます。そのため肉体的な疲労が溜まりやすくなります。また上述したように、精神的な疲労も溜まりやすい仕事であるとも言えるため、そうしたことが積もり積もると本業に支障をきたしてしまうリスクがあるのです。
●副業がバレるリスク
集客をするためにSNSを活用したり、あるいは人気が出て口コミで顧客が増えていくと、思わぬところで自分の情報が拡散していくことがあります。そうすると、本業の勤め先に副業がバレてしまうことがあるのです。
副業が禁止の企業に勤めている場合、SNSでの発信や、お客さんとのコミュニケーションには十分注意しておくべきでしょう。
未経験でもネイリストの副業を行える?
ネイリストという仕事は国家資格が必要ないので、誰もができる仕事ではあります。しかし民間資格を獲得した上でサロンに勤めたり、独立開業することが一般的であり、そうした資格を持たない人は集客をすることは難しいでしょう。
したがって、副業としてネイリストを選択する上では、事前に資格を取得する必要があると考えておきましょう。資格取得にはある程度の費用と期間が必要ですので、腰掛けでやるよりも、将来を見据えている人にこそおすすめしたい副業であると言えます。